【糸島市】パリ五輪で入賞目指す

女子やり投げ上田選手(糸島出身)

 パリ五輪の陸上女子やり投げに出場する糸島市出身の上田百寧選手(25)=ゼンリン=が7月22日、同市役所を訪れ、月形祐二市長に「自己ベスト(61メートル75)を更新し、8位入賞を」と意気込んだ。

やり投げポーズを披露する上田選手(左)

 上田選手は6月の日本選手権女子やり投げで、3位となる60メートル72を記録。ワールドランキング26位と、「32位以内」という条件をクリアし、初めて五輪の切符を手にした。

 小1で始めたドッジボールでは、5年生で県代表入りし、全国3位。6年生でもベスト8入り。「3つ上の兄とドッジボールでキャッチボールをしていた」と振り返り、練習の中で強い肩が培われた。

 前原西中では陸上部に入り、短距離に打ち込んでいたが、中2で足をけが。気分転換で始めたジャベリックスロー(小中学生版のやり投げ競技)で周囲が驚く記録を出した。中3で出場したジュニア五輪では、全国3位の成績を残した。

 中村学園女子高3年のインターハイで全国3位、進学先の福岡大では3年生(2020年)の時にインカレで学生日本一に輝いた。現在はゼンリンに入社し、22、23年と2年連続で世界陸上も経験。

 現在も練習拠点としている福岡大で野口安忠監督と出会ったことで助走から見直し、ウエートトレーニングも積極的に取り入れたことで記録が伸びた。スピードのある助走からの力強い投てきが強みだが、22年に左ひざをけが。今年6月ごろから、やりの角度に合わせて「より力の伝わるフォームに変えた」という。

 「どんな技術も、やりに力が伝わらないと飛ばない。大切なのは、やりを飛ばすこと。やりのことを考えて、一番いい動きをしたい」。

 中学生のころから目標だった五輪出場がかなったが、「まだ、あんまり実感がわかない。現地入りしたら、感じるのかな」と笑顔を浮かべ、本番に向けて静かに闘志を燃やす。

前原西中で後輩たちから激励される上田選手 (前列左から5人目)

 上田選手は同27日、母校の前原西中を訪問し、生徒会や陸上部の後輩から激励を受けた。女子やり投げは7日予選、10日に決勝が予定されている。

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