遥拝所も一体となりにぎわう
糸島市二丈福井の白山神社(河上定嗣宮司)で7月20、21日、夏越祭が行われた。市内保育園の園児たちによる手作り灯籠が並ぶ境内には「茅(ち)の輪」が設置され、参拝者は1年の前半の厄災をはらい清め、後半も無病息災を願いながら茅の輪をくぐった。拝殿などでは、地元で活動する団体による武道の演舞や音楽が奉納され、多くの参拝者でにぎわった。
茅の輪は、20日早朝に、宮世話人や総代役員など氏子たちが、茅(かや)を切り、雑草と分けて作り上げた。午後5時から神事が行われ、空手の演舞、子どもバンド、大東流合気柔術、ダンスなど多彩な奉納行事が2日間にわたって行われた。
神社の裏手の木立をのぼると、伊勢神宮の遥拝所として整備された「神奈備(かんなび)」スペースが目の前に開けた。ヨーヨー釣りや駄菓子、タコ焼きやかき氷、ロシアの総菜パンなどの出店が所狭しと並び、お祭りの雰囲気を盛り上げた。
夕暮れとともに手作りの灯籠から温かな光がもれ、子どもたちの絵を照らし出した。
「自分の描いた灯籠を見に来た」という園児は、浴衣にお面を付け、大はしゃぎでお祭りを楽しんだ。
食ブースのある神奈備を散策した男性は、広場に植えられた幼木に目をやりながら「鎮守の森となっていくのが楽しみ」とほほ笑んだ。