【糸島市】糸島八景「 芥屋の大門」発売

西日本新聞セレクトモール

 アーティスト、大川博さんによる本紙の風景画連載「糸島八景」の5回目芥屋の大門「神窟光景」をテーマにした作品販売が西日本新聞セレクトモールで行われている。インターネットで通販が楽しめるショッピングモールで、電話でも受け付けている。

 連載は毎月1回。光の移ろいによって、表情をさまざまに変えていく糸島の風景を連作で表現。今回は、美しい海辺にそそり立つ芥屋の大門を幻想的な8枚の絵で表現し物語を編んでいる。

芥屋の大門「神窟光景」を描いた8枚の連作。4枚、8枚セットでも購入できる

 電子ペンで描いたデジタルペインティング。リトグラフ風に仕上げたデジタルペインティングにして額装。
100枚限定でエディションナンバーをつけ、落款を押している。
《価格(税込)》
 1枚(額装)送料込み    …1万2千円
 4枚セット(額装は1枚のみ)…3万5千円
 8枚セット(同)       …6万4千円

ご購入の申し込み
西日本新聞セレクトモール
電話  092(558)8127(平日午前10時~午後5時)
    ※電話によるお申し込みは9月3日以降
URL  セレクトモールのウェブ

―芥屋の大門 神窟光景―

玄界灘と博多湾、唐津湾の表情豊かな海に囲まれた糸島半島は、俯瞰(ふかん)すると、龍頭の形をしている。その龍の鼻の先に芥屋の大門(おおと)と呼ばれる奇勝がある。

芥屋の大門は、六角柱の玄武岩をくみ上げるかのようにして大自然が作り上げた創造物である。

人の心を表すかのように、時の移ろいとともに表情を変える芥屋の光景。規則性を持った姿を太古より変えることなく、波に洗われている玄武岩の柱状節理。そんな大自然の「不易流行(ふえきりゅうこう)」を描きました。

1 暁星(ぎょうせい)

 青暗い夜のとばりに空がおおわれている時、東の空に明けの明星が輝く。金星は英語で「Venus(ヴィーナス)」。芥屋の大門の気高い姿と相まって、その輝くさまは、なんとも気品に満ちている。

2 帰帆

 払暁、漁を終えた舟が静かに帰帆する。芥屋のはるか沖合で、煌々と漁火を照らし、漁をしていた漁師をねぎらうかのように、芥屋の大門は優し気な姿をしている。

3 東雲

 夜が明けようとするとき、東の空はバラ色に染め上がってく。芥屋の大門のそばにある巨岩「鏡岩」には天女伝説がある。天女が舞い降りてくるような美しい光景である。

 4 晴嵐 (せいらん)

 穏やかな空にカテドラルのような芥屋大門が屹立(きつりつ)し、静かなエメラルド色をした海にその姿が倒影される。夏の強烈な日差しはやがて上昇気流を生む。鏡のような海は一変するのだろうか。

5 夕照(せきしょう)

 空が橙色に染まるころ、海鵜(うみう)の群れが巣へと帰っていく。さまざまな海鳥を見掛けることができる芥屋の大門。鳥の群れは、この辺りが豊穣の海である証となっている。

6 花火

 日が沈み、空が幻想的な青や紫に染まるマジックアワーを迎える。そのグラデーションの空を大輪の花火が彩る。水面に花火の音がとどろき、水鏡の花火をはやし立てる。

7 星煌(せいこう)

 花火が終わると、満天に星が煌めく夜になる。芥屋の大門も、静かに眠る。波音は消え、ただただ宇宙と一体になるかのような深淵な世界が現れる。

8 月照

 ぽっかりと、浮かび上がる月。月と芥屋の大門の間には、引き合っている力があるかのようだ。そして、その引力が釣り合い、調和のとれた時が訪れる。

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この記事を書いた人

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