【糸島市】伊都国歴史博物館入館者40万人

開館20周年で達成

 平原遺跡から出土した国宝「内行花文鏡」などを展示する糸島市の伊都国歴史博物館の累計入館者数が10日、40万人に達した。節目となる開館20年目での達成に、同博物館の岡部裕俊館長は「今後も市民の誇りとなり、愛される博物館を目指します」と語った。

 同博物館は、2004年10月28日に開館。中国の史書・魏志倭人伝に登場する約1800年前の伊都国の王墓「平原遺跡」から出土した国内最大の内行花文鏡(直径46.5センチ)5枚をはじめ、06年に国宝に指定された同遺跡の出土品など貴重な文化財が多数展示されている。

 入館者は09年度に10万人、14年度に20万人、18年度に30万人を突破。開館以来年間2万人前後だった入館者は、14年度以降2.5万人に増加。新型コロナの影響で一時期は1万人程度まで低下したが、昨年は2万人を超えるまでに回復した。

 記念すべき40万人目の入館者となったのは、同市の山本宏道さん(70)。8月下旬に大阪府高槻市から同市に転入したばかりという山本さんには、同博物館から入館無料年間パスポートなどが贈られ、「歴史には興味があり、糸島に伊都国があったことは知っていたが、詳しいことは知らなかった。今日は伊都国について知るために知人2人と一緒に博物館へ来たが、思いがけず40万人目の入館者ということで、驚いている。これから少しずつ伊都国についても知りたいと思う」と喜んだ。

40万人目の山本さん(左)

 岡部館長は「コロナ禍の時期に入館者減となり苦しい時期もあったが、コロナ明けから徐々に回復し、活気を取り戻しつつある。今後とも、糸島の歴史文化の素晴らしさを展示会や講座などの活動を通して伝え、市民の誇りとなり、愛される博物館を目指して取り組んでまいりたい」と感謝の言葉を述べていた。

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