二丈産使用、しっとり触感が特徴
糸島市商工会女性部商品開発実行委
糸島市商工会女性部の商品開発実行委員会が、同市二丈産の赤米を使用した「伊都赤米カステラ」を販売開始した。県外からの観光客向けに地域産物を生かした手土産を提供したいという思いから取り組み、地元企業の協力を得て商品化した。
商品づくりは、全国商工会連合会の補助金を活用して実施。赤米カステラは、米粉を主原料とし、赤米の粉を加えて焼き上げたもので、ほんのりと赤米の色に染まり、きめ細かくしっとりとした食感が特徴。プラスチックの容器に巻く紙製の帯には赤米の穂をあしらい、手土産にぴったりな商品となった。
2010年から米粉を使ったパンやカステラを作っている同市浦志の「童夢の森」の永田紀美江さんに、実行委員長の田中優子さんが製造を依頼。今年2月から一緒に商品開発を進めてきた。
二丈赤米は、古代米である赤米と現代のもち米を掛け合わせた品種。もち米の性質を持つ赤米の粉がカステラの膨らみ具合に影響を与えるため、「卵や砂糖などの配合で試行錯誤を重ねた」と永田さんは振り返った。同女性部のメンバーと甘さの加減など意見交換をしながらつくりあげ、米粉特有のしっとり感を残しながら、ふんわりとした仕上がりを実現。糸島の豊かな自然と古代からの歴史に対する愛情が詰まった商品となった。
田中さんは「異業種が交流する商工会のつながりから生み出された自信作。日本でいち早く稲作が始まった糸島でこんなにおいしい和のスイーツができました。生米からつくりあげたカステラのしっとり感をぜひ味わってほしい」と笑顔で語った。
賞味期限は4日。長期保存用に、ラスクにしたものも販売している。