糸島市二丈福吉で漁業を営む佐々木さん一家。妻のこずえさんの一日は、漁に出る夫・伸一さんの弁当作りから始まる。出航の2時間前には準備を始めるため、早い日は午前2時ごろに起床することも。伸一さんを送り出すと、休む間もなく家事や子どもたちの学校の支度に取り掛かる。
昼すぎから夜にかけて船が帰港すると、家族総出で出迎え、すぐに魚市場への準備を開始。魚を種類ごとに分けて重さを量り、氷詰めして運び出す力仕事は、鮮度を保つため時間との勝負でもある。その後食事や仮眠を取ると、午後11時ごろからまた魚市場や近隣の直売所への出荷作業に着手する。こずえさんは忙しい仕事と同時進行で家事もこなし、家庭を明るく切り盛りしている。
頭が下がるような働きぶりの原動力は「朝から晩まで一生懸命頑張ってくれる夫の支えになること」。こずえさんの笑顔はどこまでも朗らかだ。
常に楽しそうな笑い声が響く佐々木さん一家。家族の強い絆で、多彩な海の幸を人々に届けている。
(地域特派員・廣瀬恵子)