住吉神社 秋の大祭
糸島市井原の住吉神社秋の大祭が10月27日に開催された。1週間前に奉納されたばかりの、地域の手作りによる真新しい大注連縄(おおしめなわ)が掛かる神社の境内には、たくさんの人たちが祝祭の神社参拝と、2年に1度の御神幸(おみゆき)の見物に集まった。
御神幸は住吉神社から、井原と西堂の境にある三社神社の仮宮までを往復する神輿(みこし)行列で、烏帽子(えぼし)に白装束姿の大人8人が、御神体が入ったきらびやかな漆塗りの神輿を担ぎ、宮司、総代がそれを見守るように後に続いて歩く。そして地元の楽師たちが、篳篥(ひちりき)や龍笛といった雅楽器を奏で、その音色と共に行列が進む。
三社神社では、薄雲の間から明るい光がさす中、脊振の山々と田畑が広がる大地に向かい、秋の実りに感謝して皆で祈りを捧げた。最後に神輿が住吉神社に宮入りすると「無事終わってよかった」と参列者らから自然と笑みがこぼれた。
「コロナ禍の後も、井原の行事が中止になっており、神社祭礼を通して地域の連帯感を醸成するひとつにしたい」と、德安正大宮司は話していた。
(地域特派員・澤野香織)
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