【糸島市】波多江校区の防災と福祉語る

講演会 自助と共助の大切さを強調

 糸島市の波多江校区区長会は19日、「防災と福祉を語る」講演会を波多江コミュニティセンターで開催した。糸島市行政区区長会の吉岡愛一郎会長月形祐二市長古賀篤衆院議員の3人が講師を務め、地域住民ら215人は熱心に耳を傾けた。

防災と福祉の重要性を語る古賀篤衆院議員

 吉岡会長は、自主防災組織など地域コミュニティーの重要性を訴えた。また、子どもたちの防災意識にも触れ、「地域のことを子どものうちから考えることが、将来すばらしい地域をつくる源になる」と、次世代の取り組みに対する期待を述べた。

 月形市長は「誰一人として取り残さない防災力の強化」として、市の取り組みを紹介した。「これからも人と人との顔が見える、安心安全なまちをつくっていきたい」と力を込めた。

 続いて古賀衆院議員は、昨年1月に発生した能登半島地震で陣頭指揮をとった経験を語った。当時内閣府副大臣を務めていた古賀衆院議員は震災直後から現地入りし、政府の現地対策本部長として復興・復旧支援に尽力した。

 阪神淡路大震災や東日本大震災など「日本では5~10年おきに大きな地震が発生している」と指摘。日ごろから避難態勢を整えておく重要性を強調した。

 大きな災害時は、国や県、市が現場に即座に対応できないのが実情で、「一定の期間は一人一人が命を守る努力が必要」と述べた。能登ではコンビニも1カ月は閉まっていた例を挙げ、最低でも家族で3日分の食料や水、災害用トイレの備えが必要と呼びかけた。また、南海トラフ地震を視野に入れ、「自分で自分を守ることはもちろん、自分が助けに行く立場になる可能性があるという共助の精神も大切」と訴えた。

 参加した山本由紀子さん(52)は「能登地震は遠い地のことと思っていたが、身近な問題として実感が湧いた。家庭での備えをしっかりしていきたい」と話した。

糸島新聞社ホームページに地域情報満載)

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