【糸島市】酒井兄弟スケボー快挙

アマ全日本準V とキッズ九州大会V

中1の太陽さんと、小4の陽向さん

 中学生スケートボーダーの酒井太陽さん(13)=前原西中1年=が、アマチュアの日本チャンピオンを決める昨年11月の「AJSA2024全日本アマチュア選手権大会」(三重県・松阪市総合運動公園スケートパーク)で見事準優勝。キッズスケーターの登竜門である昨年7月の「FLAKE CUP 2024 JAPAN TOUR イオンモール熊本(九州大会)」(株式会社FLAKE主催)で優勝した弟の酒井陽向さん(10)=加布里小学校4年=と兄弟そろって16日、糸島市役所を訪れ、月形祐二市長に成績を報告。プロライセンスを取得した太陽さんは「プロになれたし、準優勝できてうれしい」と声を弾ませた。

太陽さん(右)と陽向さん

 スケートボードは、東京2020オリンピックから正式種目に認定。昨年のパリ五輪では、男子ストリートで堀米雄斗選手が2大会連続の金メダルに輝くなど金2、銀2の計4個のメダルを獲得。国内選手の層の厚さが五輪での日本選手の活躍につながっている。

 一般社団法人日本スケートボード協会主催の同選手権大会は、東北、関東、中部、関西、九州の5地区で行われたAJSAアマチュアサーキットの各地区上位10人と、北海道、北陸、中四国、沖縄の上位5人の計約70人が参加。大会上位8位までには同協会公認プロライセンスが与えられ、次の年からプロ戦に参加することができる。

 大会は、階段の手すりや縁石、スロープ(坂)など、街の風景を再現した「ストリート」のコースで行われた。

 九州ランキング2位として大会に臨んだ太陽さんは、予選を1位通過。決勝2本目では、利き足とは逆のスタンスにスイッチした状態でボード(板)ごと手すりに跳び乗り、ボードを滑らせる難しい技「スイッチフロントサイドフィーブルグラインド」を決め、両手でガッツポーズ。ノーミスのパフォーマンスで100点満点中82.30点と高得点を取り、首位の選手と2.2ポイント差の準優勝だった。

全日本アマ選手権で技を決める太陽さん(ⓒAJSA)

 太陽さんは、選手権1週間前の現地での練習で転倒して手をつき、左手首を骨折。1日入院し、患部をギプスで固定、本番には痛み止めの薬を飲んで臨んだが、「集中していたので競技中は忘れていた」と振り返り、「1本目でミスが出たので、次ミスしたらプロになれないと思っていた。2本目をノーミスでできたときは、自然とガッツポーズが出た」と喜んだ。弟の陽向さんも、4年生ながら九州ランキング9位で同大会に最年少出場し、大技「バックサイド540(ファイブフォーティ)」を決めるなど、パーフェクトに近い演技で51.67点を取り、43位と大健闘。

 太陽さんがスケートボードを始めたのは、小1のとき。糸島市スケートボード協会武石レオ代表が福岡市内の商業施設でパフォーマンスしているのを見て興味を持ち、当時4歳だった陽向さんと一緒に練習をスタートした。現在は佐賀県唐津市の練習施設などで平日は4時間、休日は9時間以上汗を流し、技に磨きをかけている。

 太陽さんは「日本代表を争う選考会にも出場して、2028年のロサンゼルス五輪で金メダルを獲りたい」と目を輝かせた。

糸島新聞社ホームページに地域情報満載)

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