自然を感じるゲストハウス
糸島市福吉で、有機農法で野菜や果物を栽培する「わかまつ農園」が、ゲストハウス「りたの宿」をオープンした。オーナーの若松潤哉さん(49)は「福吉の自然の豊かさを知ってもらい、人と人とがつながる場になってくれれば」と思いを話した。
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若松さんは2013年、妻の由加利さん(42)、娘たちと東京から糸島市に移住。「生産と生活が近い、自給的な暮らしがしたい」と就農し、「わかまつ農園」を始めた。2021年には「人に地球にやさしいお店」をコンセプトに、直売所を併設したカフェ「りた」をオープン。農園の作物など素材にこだわったピザ、スイーツを提供している。
「りたの宿」は、宿泊者にとって心温まる空間となるよう、内装の壁のペンキ塗りやカーペット張りなどを自分たちで手掛けた。部屋は、10人が利用できるドミトリー(男女共用、女性専用の2部屋)と、1室貸しの和室プライベートルームを用意。宿泊者は併設している「りた」のメニューを10%オフで楽しめ、フリードリンクのサービス付。午後4時以降は、カフェを共用スペースとして自由に利用することができる。
「ドミトリーは、いろんな人と友達になる機会がある」と若松さん。12月のオープン直後から海外の旅行客も多く訪れる中、宿泊者同士で気さくに交流し合う姿が見られたという。
循環型の農業で自然に寄り添い、未来につなげていくことは、利他の心に通じると名付けられた「りた」。「福吉は海あり、山ありと、無いものがないすばらしい土地。豊かな自然を感じ、互いが利他の思いでつながる場所になってほしい」と若松さんは願う。
(糸島新聞社ホームページに地域情報満載)