西日本新聞セレクトモール
アーティスト、大川博さんによる本紙の風景画連載「糸島八景」の「桜越しにみえる糸島の春」をテーマにした作品販売が西日本新聞セレクトモールで行われている。インターネットで通販が楽しめるショッピングモールで、電話でも受け付けている。

糸島八景は、光の移ろいによって表情をさまざまに変えていく糸島の景色を連作で表現。今回は、咲き誇る桜の向こうにみえる可也山や白糸の滝、夫婦岩などを8枚の絵で表現している。
電子ペンで描いたデジタルペインティング。リトグラフ風に仕上げたデジタルペインティングにして額装。
100枚限定でエディションナンバーをつけ、落款を押している。
《価格(税込)》
1枚(額装)送料込み …1万2千円
4枚セット(額装は1枚のみ)…3万5千円
8枚セット(同) …6万4千円
ご購入の申し込み
西日本新聞セレクトモール
電話 092(558)8127(平日午前10時~午後5時)
※電話によるお申し込みは4月1日以降
URL セレクトモールのウェブ
―桜越しにみえる糸島八景―
桜が咲き誇る向こうには、ひろがりゆく海やそびえる山が見え、これらは悠久の時を刻む自然の姿であり、桜の儚(はかな)い美しさとは対照的で、「永遠と一瞬の調和」を感じさせてくれる。
そんな、桜越しに見る糸島の風景を描いた作品を通じて、時間の流れ、人生の儚さ、歴史、夢、故郷への郷愁を感じてもらえればと思う。
1 桜越しにみえる櫻井神社

櫻井神社には大きな桜がある
桜越しに楼門を眺める
楼門の中の拝殿の奥から神々の気韻が漂い
静かに力がみなぎってくる
2 桜越しにみえる雷山五百羅漢

桜越しには煩悩を象徴する様々な色彩が渦巻いている
美しくはあるもののなんとなく落ち着かない
「空(くう)」を象徴する色のない五百羅漢
あるがままにいきる姿の五百羅漢たちに心惹(ひ)かれる
3 桜越しにみえる白糸の滝

桜越しには岩清水として、地表にあふれ、滝として様々な表情を魅せてくれる白糸の滝
落ちたしろい桜の花びらは
水に翻弄されつつもやがては花筏(いかだ)として水たまりを色づけていく
桜の「静」と滝の「動」のコントラストをとらえる
4 桜越しにみえる可也山

可也山はふもとの人々の暮らしを見守る神奈備(かんなび)
祖霊は山に宿るとされ、桜の木が「稲霊(さのかみ)」が宿る木として、その霊を迎える
春になると花とともに里に降りてくるという
桜には五穀豊穣(ほうじょう)をもたらす霊力があるとされる
5 桜越しにみえる引津亭

海は新たな旅立ちの舞台となることが多く
この引津亭(ひきつのとまり)は大陸に渡る人々が日本と別れを告げ、大陸へ向かっていった地
桜は門出や別れを象徴する
「万葉の里」の桜越しに可也山を遠望することができる
6 桜越しにみえる夫婦岩

イザナギとイザナミの依(よ)り代(しろ)とされる夫婦岩
二つの岩をつなぐ注連縄(しめなわ)
海は春の色に染まり
桜越しに春の海を臨む
7 桜越しにみえる糸島の海

満開の桜
萌える若葉色に変わる糸島の山々
春色の海に浮かぶ玄界灘の島々
のたりのたりとひねもす 糸島の海
8 桜越しにみえる芥屋大門

桜越しの芥屋の海
エメラルド色の海に包まれた
大きな生き物のような芥屋の大門
春の海に龍神の息吹を観じるとき