保健体育教諭 パラ五輪経験生かす
糸島市出身で、2024年パリ・パラリンピック柔道男子73キロ級(弱視)で金メダルを獲得した瀬戸勇次郎さん(25)が、4月から糸島高校に保健体育科の教諭として赴任した。「地元の高校から教員生活を始められるのはうれしい。伝統ある糸島高でがんばっていきたい」。中学の頃から抱いていた教員になるという夢を叶え、新たな一歩を踏み出した。

瀬戸さんは、福岡教育大から筑波大大学院へ進学し、今春卒業。7日に行われた着任式で生徒たちと対面した。名前と教科を紹介されると「よろしくお願いします」と引き締まった表情で頭を下げた。
「これまでの柔道経験で培った根気強さを教員でも生かせれば」と話し「スポーツでも勉強でも、目標を立てたら、実現に向けて道筋を明確にすることが必要。生徒が目指す目標に向け、一緒に考えてサポートできる教員になりたい」と意気込む。
柔道部の顧問としても指導にあたる。「部員とともに練習し、技を実際に自分が受けてみて感じながら指導していきたい。自分も学びながら、より良い指導方法を探っていく」と意欲を見せる。
選手としては、来年名古屋で開催されるアジアパラ競技大会を目標の一つに掲げているが、教員生活とのバランスを考えながら今後の活動を検討中。これからは生徒たちとともに、新たな挑戦を続けていく覚悟だ。
(糸島新聞社ホームページに地域情報満載)