【糸島市】糸島の4生産者 牡蠣1GP入賞

市長に報告 飛躍誓う

 全国のカキ生産者が手塩にかけて育てたカキを持ち寄り、品質を競う「全国牡蠣(かき)-1グランプリ」で、糸島から参加した4人の生産者が入賞を果たした。4人は10日、糸島市役所を訪れ、月形祐二市長に結果を報告。月形市長は「糸島の冬の風物詩が全国の舞台で高く評価されたのは素晴らしいこと」と目尻を下げた。

さらなる飛躍を誓う4人のカキ生産者

 同大会は3月22日、23日、東京都の豊洲市場で開催。「生食用」「加熱用」のほか、見た目の美しさやサイズを競う「バラエティ」など、複数の部門で多彩なカキが評価された。

 志摩船越の「マルハチ」は、生食の部・マガキ(シングルシード方式)部門で銀賞を受賞。二丈福吉の「飛龍丸水産」は、生食の部・マガキ(カルチ式)部門で金賞。同じく福吉の「かきのますだ善幸丸」は、加熱の部・マガキ(カルチ式)部門で金賞を受賞した。さらに、志摩岐志の「糸島牡蠣小屋のぶりん」は、生食の部・イワガキ部門で最高金賞に輝いた。

 「かきのますだ善幸丸」の梅本亮さん(34)は「糸島を飛び出して自分のレベルを計りたかった」と話し、全国からエントリーした25の生産者の中で金賞に選ばれた喜びをかみしめた。同じく金賞を受賞した「飛龍丸水産」の阿部邦宏さん(39)は「グランプリ受賞を目指して、これからも努力したい」とさらなる高みを見据えた。

 最高金賞を受賞した「糸島牡蠣小屋のぶりん」の古藤海星さん(22)は、手のひらサイズと、通常と比べて小粒に育て上げた、濃厚な味わいのイワガキを披露。月形市長は「マガキより大きいというイワガキのイメージを覆された」と驚き、その発想力と技術を称賛。古藤さんは「2連覇を目指します」と力強く抱負を語った。

 現在、カキの稚貝は主に東北・宮城県産が使用されているが、夏の高温などにより九州との生育環境の違いが課題となっている。生産者たちは、瀬戸内海産の稚貝の導入など仕入れ先を分散させる工夫をする。「マルハチ」の仲西克斗さん(45)は、稚貝の生産現場を視察する中で「産卵しない人口種苗などが出てきており、天然種苗も全国津々浦々あり、試す価値がある」と品質向上への意欲を語った。

糸島新聞社ホームページに地域情報満載)

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