糸島市で「エコチャレンジ」開始
産地からの輸送距離が短く、輸送時の二酸化炭素排出量が少ない地元産の農水産物を購入すると、200ポイントを獲得-。日々の暮らしの中で実践できる脱炭素行動を「見える化」し、ポイントとして還元する「エコチャレンジ」(福岡市地球温暖化対策市民協議会主催)が7日、糸島市で始まった。
参加希望者は事前に申し込み、省エネ家電の購入、植物の力を利用し建物などの温度上昇を抑える緑のカーテン設置など、20項目の「エコアクション」に取り組む。行動の内容は専用サイトや郵送で報告し、レシートや写真などを添付して証明。行動ごとにポイントが付与され、1世帯あたり年間最大5000ポイントまで、交通系ICカード「スゴカ」などにチャージできる。
地元で生産されたものをその地域で消費する「地産地消」は、脱炭素に貢献するエコアクションの一つ。海外産(約1万8千キロメートルの輸送を想定)の鶏肉1キログラムを県内産に替えると、二酸化炭素の排出量を約368グラム削減できる(農林水産省のフードマイレージの考え方から算出)。また、宅配便の再配達を減らすために宅配ボックスや置き配バッグを設置すると、1世帯あたり年間約17.3キログラムの二酸化炭素の削減につながるエコアクションとなる。

まだ使えるものを繰り返し使う「リユース」でもポイントがもらえる。古着や雑貨などを扱う、糸島市志摩にある「エコロンブス志摩店」では、同店を利用する女性が「一点ものの商品を探すのも楽しいし、サイズが合わなくなった服も買い取ってもらえる。さらにポイントももらえてうれしい」と笑顔を見せた。
市の担当者は「意外と身近な行動が脱炭素につながることを、楽しみながら、実践を通じて知ってもらえたら」と取り組みの意義を語った。
(糸島新聞社ホームページに地域情報満載)