【糸島市】《環境の日》次世代へ持続可能な取り組み

オオキツネノカミソリ未来へつなぐ

6月5日は「環境の日」。いま、身近な暮らしの中から環境を守る一歩が始まっている。次世代へ持続可能な未来を手渡すための取り組みを紹介する。

 井原山(標高982メートル)の中腹に群生する「オオキツネノカミソリ」。花を守り、登山の環境美化活動を地道に行ってきたのが「糸島市瑞梅寺オオキツネノカミソリを守る会」だ。

群生するオオキツネノカミソリ

 会は2000年7月に発足し、今年で活動25周年を迎える。井上和雄会長(74)事務局の後藤義明さん(71)によると、設立のきっかけは登山者による花の乱獲だった。西日本最大級の群生地を守ろうと、地元の有志らが立ち上がり、現在も約30人のメンバーが活動を続ける。

 オオキツネノカミソリはヒガンバナ科の多年草で、毎年7月中旬から下旬にかけて開花。水無登山口から水無林間歩道を上ると、登山道沿いにオレンジ色の花々が一面に咲く。

 メンバーたちは開花シーズン前に、草刈りなど登山道の整備、案内看板・登山者用ベンチの設置や掃除を行う。また井上さんらは、月に2~3回、夏場は月4回ほど登山口のトイレ掃除にも出かける。「最近は登山者が増えてきたので、こまめな手入れが必要」と話す。「僕たちの活動は地味ですよ」と笑いつつ「何でもそうだけど、常日頃から気をつけて見ていることが一番大事。それでこそ自然は守られると思う」と語る。

昨年7月の定例活動では、草刈りや案内看板の清掃を行った

 会の活動が長く続いたのは「ただ純粋に、花を守りたいというその思いだけ」と後藤さん。メンバーの高齢化が進む中、昨年7月の定例活動は九州大の留学生も参加し、新しい世代の力に期待がかかる。

 「糸島には川や海を守る団体もあるが、海と山は川を通じてつながっている。瑞梅寺川の源流に咲くこの花を守ることは、糸島全体の自然を守ることにつながる。次世代へ活動をつなぐためにも、地域の人たちで連携していけたら」と2人は力を込める。

 オオキツネノカミソリが咲き続けるために--その一途な思いが、静かに、そして力強く糸島の自然を支えている。

糸島新聞社ホームページに地域情報満載)

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