前原商店街の古民家レストラン

きれいに舗装され整った商店街を通りながら、ふいに江戸時代の参勤交代の行列の幻を見たような気がしました。
糸島市前原中央の商店街にある唐津街道には町家造りや土蔵の姿がそこかしこに見られ、古い宿場町の面影を残しています。そこに新しい商店や施設が増えてきましたが、新しい感性ながらも趣深い雰囲気を大事にされている所が多く、市外からのお客さんも増えているようです。
ここは百年前の商家を改装された食事処「古材の森」。立派な梁(はり)や漆塗りの吹き抜け回廊のお店。この日はお休みでしたが、美しい中庭に初夏の日差しが降りそそいでいることでしょう。 (水彩画家・松本弘紀)
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「古材の森」では27日から、糸島市在住の画家、松本弘紀さんの水彩画個展「光る糸島」が開かれる。自転車で巡りながらスケッチをする日々の中で出合った、糸島の風景が輝く瞬間。そんな30点の作品が展示される。
人々の暮らしとともに明治時代から1世紀以上の時を刻んできた趣のある空間。「人がつくって、人が守って、人が使っているこの建物に絵を飾れたら」との思いがかない、今回の個展につながった。「農業も含め、人の暮らしが感じられる絵を選んだ。お客さんがこの会場でどんなふうに観てくれるか楽しみ」とほほえむ。
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