「前原」はなぜ「マエバル」 —前原コミセン—
「前原」はなぜ「マエバル」という地名なのか。その語源は「井原」や「波呂」にも共通する-。そんな糸島の身近な地名の語源を学ぶ講座「糸島の地名について」が21日、糸島市の前原コミュニティセンターで開催された。

当講座は、前原校区まちづくり推進委員会主催の歴史・文化講座の1回目。講師は糸島で33年活動する「糸島ば語る会」会長の吉丸克彦さんが務め、約100人の参加者が詰めかけた。吉丸さんは、文献調査やフィールドワークなど、長年の独自研究をもとに地名を紹介。「『マエバル』の『ハル』は、一説に土地を切り開く意味の古語『墾(は)る』が語源とされる。それがなまり、『バル』『ワラ』『ハロ』などが付く地名もある」「『泊』は、昔は海で大陸からの船の停泊地。交易が盛んで『多売里(タバリ)』とも呼ばれた」など、歴史や風土、密接に関係する人たちの生活を交えた話を展開した。
参加者の女性は「地名には歴史や地形、大陸からの伝来などさまざまな由来があると知った。教科書にない地名をもっと知りたい」と関心を高めた。次回は7月19日、「前原宿について」をテーマに「古材の森」の有田和樹さんが講話する。
(地域特派員・尾崎恭子)
(糸島新聞社ホームページに地域情報満載)