JA糸島通常総代会
27日開かれたJA糸島の通常総代会では、米不足などによって米価が高騰している「令和の米騒動」について、山﨑重俊組合長、古賀篤衆議院議員、月形祐二市長がそれぞれの立場で言及した。
山﨑組合長は、記録的な猛暑や大雨による稲作への影響、在庫のひっ迫などが複合的な要因となって発生した「令和の米騒動」によって、同農協の昨年の米の集荷量が例年の7割にとどまった状況を明らかにした。さらに、米の価格高止まりや備蓄米の減少を受け、小泉進次郎農相が「米の輸入もあり得る」と発言したことについて、「食料安全保障の基本は国内の農地、畜産物による自給率の向上が大前提であり、逆行するような方策は到底容認できるものではない」と強く訴えた。
来賓として出席した古賀衆議院議員は「備蓄米が2千円台で出回っている現状は、生産コストを考えると当然適正価格ではないという認識。しかるべき価格形成を国に強く求めていく」と明言した。また、月形市長は、朝の連続テレビ小説「あんぱん」の一場面を引用し、「空腹は人を変える」という言葉を紹介。「米が手に入らない時代が来れば、人の心まで変えてしまうかもしれない。農業の大切さと食料安全保障のあり方を、今こそ真剣に考える時期だ」と力を込めた。
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