放課後等デイサービス
糸島市有田中央にある放課後等デイサービス「ゆめふうせん」(平岡安美理事長)で6月28日、太平洋戦争末期に米軍機の爆撃によって犠牲者が出た「雷山空襲」について学ぶ平和学習が行われた。地元の語り部による講和と紙芝居の読み聞かせが行われ、小学生から高校生までの子ども22人が参加した。
語り部として活動する田中道和さんが、普段子どもたちが過ごしているこの地域で、かつて雷山空襲があったことをスライドや地図を使って丁寧に説明。空爆で顔が吹き飛んだままのお地蔵様が今も残されているお寺などを紹介し、「なぜ地元の人たちは遺構を保存しているのでしょうか」と子どもたちに問いかけた。

続いて、雷山コミュニティセンターで読み聞かせのボランティアをする田代京子さんが、雷山空襲で家族を失った山下さん一家の体験を描いた紙芝居を披露。子どもたちは静かに耳を傾けた。
語り部の田中さんは「雷山空襲を通して、戦争の悲惨さや命の大切さを子どもたちに伝えることができたと思う」と語った。
理事長の平岡さんと田中さんは、かつて同じ学校で教えていた元同僚。「ゆめふうせん」には、発達障がいや身体障がいなど、多様な特性を持つ子どもたちが通っている。平岡さんは「子どもたちが参加の自己選択をし、事前のスケジュールで見通しをもち、落ち着いて話を聞くことができ、特性に関係なく平和学習の機会を持てたことがうれしい」と話した。
(糸島新聞社ホームページに地域情報満載)