市戦没者追悼式
糸島市は3日、市戦没者追悼式を同市の伊都文化会館多目的ルームで開いた。参加した約80人が、糸島出身の戦没者1960余柱の冥福を祈り、戦後80年の節目に恒久平和を誓った。

全員で戦没者に黙とうを捧げた後、月形祐二市長は「この戦後80年という歴史の重みを受け止め、戦争の記憶を風化させることなく、平和の尊さと命の大切さを次の世代へと継承していかなければならない。二度と悲惨な戦争を繰り返さないという強い決意のもと、私たちに課せられた使命は、人類共通の願いである恒久平和の実現に向け、たゆまぬ努力を続けていくことだ」と式辞。
「25歳で戦死したお父さん、私はもうあなたの3倍以上の83歳になりました。今年は戦後80年。あなたの愛妻は105歳でまだ元気です」と語りかけるように哀悼の言葉を述べた深江校区遺族会の堀田勝國代表(83)は、「私は中学時代、歴史を学ぶ意味は未来に生かすためだと教わりました。先人の思いを胸に、歴史から平和を学ぶ謙虚な気持ちを忘れてはならないと強く思います」と平和への思いを新たにしていた。
全員による献花もあり、参列者は白い菊の花を献花台に手向けると、追悼碑に向かって深く一礼していた。
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