【糸島市】野生ザル被害で要望書

長糸校区区長会 市長に訴え

 長糸校区区長会(加茂周二区長会長)は8日、野生ザルによる農作物などへの被害防止に対する糸島市の積極的な支援を求め、1,566人分の署名を添えた要望書を月形祐二市長に手渡した=写真。署名活動は今年3月ごろから開始。同校区を中心に、雷山、怡土、一貴山、深江、福吉の各校区の区長に協力を依頼し、賛同者の署名を集めた。

 長糸校区ではサルの群れの出没回数が年々増加。要望書によると、今年前半だけで数十回サルの群れが現れ、滞在日数も長期化しているという。同校区の瀬戸行政区では2月中旬、複数の住宅でタマネギやミカンなどへの被害が発生。

 「手塩にかけた作物が収穫、出荷直前に踏みにじられるような事態が続けば、生産意欲が減退し、耕作放棄地の増加や農村地域の衰退にもつながりかねない」「サルの群れは小学校の通学路をまたいで移動しており、いつ子どもが襲われてもおかしくない状況」と警鐘を鳴らす。

 サルによる被害防止策として、要望書では①サルの群れの動向を把握するための警報システムの導入・運用②サル捕獲について市民への啓発や捕獲従事者の育成、現在個人負担となっている追い払い専用の花火購入費用の軽減③これらを実現するための財源確保と財政措置-の3点を求めている。

 加茂会長は「サルの群れは100頭規模に達しており、複数のグループが確認されている。花火などで追い払っても、以前は一時的に効果があったが、最近はすぐに戻ってくる。被害をくい止める有効な手段を見出すよう、互いに知恵をしぼりたい」と被害の深刻化を訴える。

 要望書を受け取った月形市長は「サルやイノシシなどの被害が糸島全体に広がっている。皆さんの要望を聞いて、できることはしっかり支援していきたい。我々の問題として一緒に取り組んでいきたい」と述べた。

糸島新聞社ホームページに地域情報満載)

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

1917(大正6)年の創刊以来、郷土の皆様とともに歩み続ける地域に密着したニュースを発信しています。

目次