糸島市の日高さん「メンマ食べよう」
国産メンマを食べることが荒れた竹林を整備することにつながることを伝えようと、糸島市志摩岐志のアプレ・日高榮治さん(78)が8月27日、竹林環境を学ぶ絵本「おばけタケノコのだいへんしん」を出版した。伸びすぎたタケノコがおいしいメンマとなって人々を笑顔にする物語を、イラストレーター・かずぷうさんのあたたかい挿絵で分かりやすく紹介している。

日高さんは長年、荒れた竹林整備に取り組み、「純国産メンマ」の開発・普及に力を注いできた。食用には適さないとされた1~2メートルに成長したタケノコ(幼竹)を、試行錯誤の末に商品化。2016年には「全国純国産メンマプロジェクト」を立ち上げ、そのノウハウを公開し、全国への普及に努めている。現在は九州全域(沖縄を除く)に加え、青森県まで活動の輪が広がっている。
「各地で活動する人たちに活用してもらい、子どもたちや子育て世代の人たちにも伝えたい」との思いから、今回の絵本出版に至った。
絵本の最後には、大人向けに制作の背景や取り組みの様子を詳しく紹介。読み聞かせの前に、背景を理解できるよう工夫されている。
28日には糸島市可也コミュニティセンターでお披露目会を開催。日高さんがこれまでの活動や絵本制作の経緯について講演する他、純国産メンマプロジェクト九州ブロック長で竹次郎代表取締役の古賀貴大さんが「純国産メンマ作り100トンの現状(仮)」と題して報告。「みんなの志摩館」の田山早苗さんによる絵本の読み聞かせも予定されている。
(糸島新聞社ホームページに地域情報満載)