糸島市の障がい者支援施設でつくられた食品や手工芸品を展示販売する「糸島マルシェ」が16日から18日の3日間、糸島市役所の市民ホールで開かれた。最終日には、就労継続支援事業所「ドリームサポート糸島」と糸島特別支援学校が出店。同校高等部の生徒たちは、自分たちで育てた野菜や手作りのお菓子を初めて販売し、訪れた市民と交流を深めた。

同校高等部では卒業後の就労を見据え、クラフト、フード、アグリ、クリーンの4班に分かれて実践的な学習に取り組んでいる。この日は各班から1人ずつが代表として接客を担当し、コースターや小物入れ、クッキー、モロヘイヤなどの野菜、メダカの餌を販売した。
初めての接客に緊張した面持ちの生徒たちだったが、次第に「いらっしゃいませ」「ありがとうございます」と声を掛ける姿も自然になった。「ホジソ(シソの実)は天ぷらやしょうゆ漬けにするとおいしいですよ」と調理法を勧めるなど、丁寧にお客とやりとりする様子も見られた。
アグリ班の山口竜義さん(16)は「暑い中での畑作業は大変だったけれど、買ってもらえてうれしい気持ちでいっぱい。頑張ったからこその喜びがあります」と笑顔で語り、充実感をにじませた。
同校の上田健太郎主幹教諭は「経験を積み重ねることが自信につながる。卒業後も社会で活躍できる人材に育ってくれるはず」と生徒たちの挑戦を温かく見守っていた。
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