糸島国際芸術祭プレイベント
二丈地区の秋を彩る「糸島国際芸術祭 糸島芸農2025」のプレイベントが13日、糸島市庁舎市民ホールで開かれた=写真はチラシ。メインアーティスト「The Termites(ザ・ターマイツ)」の越後正志さんが登壇し、現在制作中の作品プランを紹介。糸島在住で、現在は秋田公立大学教授を務める藤浩志さんともオンラインでつなぎ、芸術祭に向けた意見交換が行われた。

同芸術祭は2年に一度開催される国際芸術祭で、今年で7回目を迎える。松末、一貴山、浜窪、深江の各地区に、国内外の約50組のアーティストやグループがアート作品を展示。点在する作品やパフォーマンス、シネマ上映会など多彩な催しを通じ、国際的な視点と地域の暮らしに根差した芸術を体感できるのが特色だ。現地の調査で得たイノシシのヌタ場のデータから制作される彫刻作品や、現在閉鎖中のJR一貴山駅窓口を期間限定で展示空間に変える企画などが予定されている。
今年のテーマは「分解の祝祭」。生産、消費、分解という生態系の循環の「分解」から始まる新しい関係や価値を祝福しようという意図が込められており、アートを通じて、ものの終わりや変化の先にある創造を探る試みとなる。2019年にサントリー学芸賞を受賞した「分解の哲学-腐敗と発酵をめぐる思考」の著者として知られる歴史学者の藤原辰史さんをゲストに迎えたトークも催される予定。

(糸島新聞社ホームページに地域情報満載)