株式会社welzo㊤ 研究農場農場長 尾崎 剛教さん(44)
このコーナーは、九州大学のインターン生が糸島エリアで事業活動している企業や団体を取り上げ、魅力を紹介しています。今回は、文学部1年の角田真都が農園芸の専門商社「株式会社welzo(ウェルゾ)」の研究農場(福岡市西区今津)を訪ね、同社が新しく切り開いていこうとする未来と、農場で行っている革新的な農業技術の開発について、農場長の尾崎剛教さん(44)にお話をうかがいました。

-「人にも、地球にも、幸せな未来を開拓する」という会社のパーパスがあるそうですね。まずは、その実現のための取り組みを教えてください。
「肥料や飼料の卸業務を原点にした会社で、創業から今年で104年になります。農業や園芸、花き、流通などの分野で、ビジネスパートナーと共に、豊かな暮らしを共創することに挑戦する企業に成長しています。2023年に『ニチリウ永瀬』から『welzo』へと社名を変更しました。この社名には、新しい時代を築くために未来に目を向け、新たに物事の種を『植えるぞ!』という強い意志が込められています」
-どのような事業展開をされていますか。
「食・農業を通じて、持続可能な社会とお客様の暮らしを豊かにする商品やサービスをお届けしています。具体的には、農業資材・家庭園芸用品・フラワー関連商品・飼肥料原料を中心に、専門的なものから家庭で使用するものまで幅広く取り扱っています。BtoB を中心としたビジネススタイルを築き、国内に24拠点を置いています」
-先端技術を駆使した事業を展開されています。研究農場では、持続可能な農業の実現に向け、近くに伊都キャンパスがある九州大学と連携して研究を進めているとうかがっています。
「九州大学とは、農業の生産性の向上や、環境負荷の低減、農業に携わる人材不足の解消につながる研究をしています。その中の一つが『自動栽培システム』の開発です。このシステムは、ハウスの環境であったり、植物に与える栄養であったりを人工知能(AI)で自動制御するような技術です」
-開発のために使っているのはキュウリだそうですね。
「キュウリは、花が咲いたあと10日ほどで収穫することができるので、研究のサイクルが早く、システム開発に最適な作物だといえます。また、カメラで実や花を捉えやすいという利点もあります」

次回は、自動栽培システムについて、さらに深く掘り下げていきます。
(糸島新聞社ホームページに地域情報満載)