株式会社大人の教養TV㊦ ドントテルミー荒井さん(29)
このコーナーは、九州大学のインターン生が糸島エリアで事業活動している団体や企業を取り上げ、魅力を紹介しています。共創学部3年の加藤千穂が前回に引き続き、糸島に拠点を置き、歴史や時事問題などをユーチューブで分かりやすく伝える株式会社大人の教養TVを取り上げます。今回は解説を担当するドントテルミー荒井さん(29)に、動画制作についてうかがいました。

-大人の教養TVの吹上露社長とは、九州大学の同級生だったそうですね。2人でユーチューブを始めたいきさつをお聞かせください。
「吹上社長たちと大学の卒業旅行でバングラデシュにいった際、せっかくなので、この国を伝える動画配信をしようと思ったのがきっかけです。日本に戻ってからは少し路線変更を重ねながら現在のような教養を伝える動画を配信するようになりました。現在は5人のメンバーで、それぞれがテーマ決めや台本執筆、撮影、編集などの役割を持ち、楽しみながら配信をしています」
-番組に登場して解説する荒井さんは「荒井節」と呼ばれる分かりやすい語りが特徴的ですね。
「動画撮影にあたっては、図書館でテーマに関する本を複数借り、1日から2日かけて読み込み、原稿を作ります。本から情報を抜粋する際は、感情を抜くことを大事にしています。本には大抵、著者の伝えたい思いがこもっていますが、それを抜いて事実だけをまとめることで分かりやすい動画をつくっています」
-近年、SNSでは2分程度の短い動画を見る人が多い中で、貴社の動画は1時間以上の長尺のものが多いですね。
「長い時間の視聴を促すために、結論を最初に伝えるようにしています。そうすると、『なぜそうなるのか』という疑問が絶対に湧いてくるはずなんです。次は、その疑問に答える形で情報を伝えます。それを何度も繰り返し、疑問から解決までを早くすることで、まるで短い動画を続けて見ているかのような感覚になる構成にしています。当社は『分かる喜びを伝えたい』という理念を掲げています。分かりやすい解説から、学びへの入り口となるような動画制作を行なっています」
-動画制作においてさまざまな勉強をして得た教養はどのように役立っていますか。
「さまざまな構造がわかることで、社会の理解ができるようになり、いろいろな人と話せるようになったと思います。動画内では、戦争や宗教など対立構造が起こっているものは必ず両者の意見を解説するようにしています。学びを得ることは世界を見る目が変わることだと考えています」

取材を終えて
人気がある動画づくりには、ワクワクとした雰囲気があり、工夫にあふれていることを知りました。物事を正しく学ぶことは人生の豊かさに直結することを実感しました。
(糸島新聞社ホームページに地域情報満載)

