糸島LC主催 ボディパフェスタ
糸島特別支援学校の児童・生徒と、地元の子どもたちが手や体を叩いて音を出し、リズムを奏でる「ボディパーカッション」を通して交流を深めるフェスタが13日、糸島市泊の同校体育館で開かれた。糸島フィルハーモニー管弦楽団の演奏に合わせ、児童・生徒らは弾けるような笑顔を見せながら、元気いっぱいに手拍子を打ったり、足踏みをしたりした。

障がいの有無を問わず分け隔てなく受け入れるインクルーシブ(包み込むような)なまちづくりのモデルを生み出していこうと、糸島ライオンズクラブ(梅田倉則会長)が主催して開催。糸島市と一般社団法人ボディパーカッション教育振興会が共催したほか、地元の泊一、泊二行政区、九州大学人間環境学研究院糸島インクルーシブ・アートヴィレッジ・プロジェクトなど幅広い団体が協力。産学官民連携の取り組みとなった。
ボディパーカッションは、九州栄養福祉大学教授で、同振興会代表の山田俊之さんが発案。体全体を打楽器(パーカッション)にして、身体のあちこちを手で打ち鳴らすことで音を楽しむ。同校の児童・生徒は、山田さんの指導で5回にわたり練習を行い、この日を迎えた。参加したのは同校の小学部5年生~中学部2年生の児童・生徒18人と、地元の行政区などの児童・生徒17人で、九州大の学生ボランティアも加わった。

開会行事で、梅田会長が「子どもたちは一生懸命、練習してきました。成長した姿を見ていただけたらと思います」とあいさつ。続いて、月形祐二市長が「これからもフェスタが長く続いて、糸島が明るい笑顔にあふれる地になることを祈念申し上げます」と述べた。
フェスタは、山田さんが進行役となって開演。子どもたちが同管弦楽団の演奏と共に演じたのは、ゲーム音楽でもおなじみのモーツァルトの「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」と、チャイコフスキーの組曲「くるみ割り人形」の「トレパーク」。いずれも軽快な曲で、子どもたちはメロディーに心躍らせながら、夢中になってリズムを刻んでいた。また、即興の手拍子演奏「手拍子の花束」では、観客席の保護者や関係者も加わり、計200人が一体となって手を打ち鳴らした。
フェスタを終え、小学部6年の坂本瑞輝さんは「音楽が大好きなので気持ちよかった。みんなと一緒にやると、とても楽しい」、中学部1年の眞舩優斗さんは「音楽が体にのっかっていく感じだった。来年もぜひやりたい」と、共に笑みを浮かべた。
今年のフェスタは関係者限定の催しだったが、今後はより多くの子どもたちや地域住民が参加する公開事業にする方針。山田さんは「子どもたちは、生き生きとしていた。インクルーシブの本当の意味を、これからもこうして形にしていきたい」、糸島LC青少年指導委員会の山本晃治委員長は「仲間と一緒になってつくり上げたフェスタ。参加者には、感謝と、新たな気づきが得られる機会になったと思う」と話していた。
(糸島新聞社ホームページに地域情報満載)
