西日本新聞セレクトモール
アーティスト、大川博さんによる本紙の風景画連載「糸島八景」で、「白糸八相」をテーマにした作品販売が西日本新聞セレクトモールで行われている。インターネットで通販が楽しめるショッピングモールで、電話でも受け付けている。

電子ペンで描いたデジタルペインティング。今回は、8枚の連作。
デジタルペインティングをリトグラフ風に仕上げて額装。
100枚限定でエディションナンバーをつけ、落款を押している。
《価格(税込)》
1枚(額装)送料込み …1万2千円
4枚セット(額装は1枚のみ)…3万5千円
8枚セット(同) …6万4千円
ご購入の申し込み
西日本新聞セレクトモール
電話 092(558)8127(平日午前10時~午後5時)
※電話によるお申し込みは3月3日以降
URL セレクトモールのウェブ
―白糸八相―
水は、はじめ気として漂い、
岩から沁みだし、流れをつくる。
岩は水に寄り、
水は岩に寄る。
岩水一如の相貌は千変万化し、
白糸の滝として顕れる。
白糸は、自ら輝くのではない。
朝の靄、昼の光、夕の翳り、
夜の月光に照らされ、
そのたびに異なる相を結ぶ。 八つの相は、始まりでも終わりでもない。
観る者が止まり、観るとき、
白糸は再び、心に立ち現れる。
第一相|兆候

水は、はじめ気として漂う。
人がそれを感じ取るのは、朝靄や朝霧としての、かすかな気配である。
それは、水として生まれる以前の姿であり、
存在が形を得る前に、場に満ちる兆候である。
第二相|気配

山に注いだ雨水は、岩清水として静かに湧き出し、
やがてしずくは、細流となる。
その流れは、まだ瀧には至らず、
渓へ向かって、静かに流れだす。
第三相|顕現

湧き出した山水は、次第に集められ、
流れとしての力を得ていく。
水は、より低き平地へと向かい、
ここに初めて、瀧として顕現する。
第四相|一如

岩と水は、分かたれぬ相として結ばれ、
白糸の滝となる。
流れる水は、その瞬間ごとに姿を変え、
岩水一如の相貌は、千変万化を続ける。
第五相|陽煌

太陽が瀧の上から世界を照らすとき、
水と岩は、饗宴を祝うかのように煌めく。
白糸はただ光を受け、
無数の相を宙に結び、立ち現す。
第六相|夕照

一日が終わりへと向かい、
光と闇のあわいの刻が訪れる。
闇は足下から静かに満ち、 白糸は次第に、その姿を沈めていく。
第七相|月照

夜を迎え、青い帳が下りるとき、
頭上には満月が輝く。
その光は、ひとすじの静かな光となって、
白糸の滝を静かに照らし出す。
第八相|止観

岩水一如の白糸の滝。
やがて、その姿が失われるとき、
人は止まり、観る。
滝は、心に立ち現れる。
