上旬の降雨でもダム貯水量なお低調
昨秋から続く少雨の影響により、福岡都市圏の水源確保は綱渡りの状況が続いている。糸島市が水道水の約7割を頼る福岡地区水道企業団(筑後川水系)のダム平均貯水率は、13日現在11.7%まで低下。例年であれば70%弱を維持する時期だが、依然として厳しい低水準にある。3月上旬の雨により、当初3月末とみられていたダムの枯渇時期は4月上旬までわずかに伸びたものの、市は引き続き警戒を強めている。

しかし、筑後川水系のひっ迫により予断を許さない状況が続く
=3月11日撮影
前原地点の1月の降水量は17.5ミリと、平年(78.8ミリ)の約2割留まり。2月は平年(73.2ミリ)の約1.6倍とる116.5ミリを観測し、3月に入ってからも断続的な降雨があった。市水道課は、最近の降雨について「(筑後川水系の)ダムの水が3月末になくなるという予測だったが、この雨で4月上旬まで若干伸びた」と説明。しかし抜本的な回復には至っておらず、筑後川水系では2月14日から55%の取水制限が継続されている。
瑞梅寺ダムは3月上旬の雨の恩恵を受け、2月11日時点で65.9%だった貯水率は、15日時点で88.21%まで回復。同課は「糸島の方で多少雨が降った。貯水量に余裕ができた分、瑞梅寺ダムからの取水量を増やし、筑後川からの不足分を補いたい」と対策を語る。
同ダムの水量は、全体の約半分が農業用水、残る半分が水道水として利用される。水道水としての配分は福岡市が7割、糸島市が3割となっているが、現在は貯水量を温存するため全量は取水していない。同課は「瑞梅寺ダムの貯水状況や農業用水への影響を考慮しながら慎重に運用する」方針だ。
広域的な水源である筑後川水系の状況は依然として厳しい。55%の取水制限により供給量は絞られており、現在は山口調整池(筑紫野市)からの取水や海水淡水化センター(福岡市東区)の稼働によって、かろうじて時間断水などの事態を回避しているのが実情だ。今後、取水制限が60%から65%へと強化されれば、1994年の大渇水以来、32年ぶりとなる制限給水が現実味を帯びてくる。
同課は「雨によって枯渇の時期はわずかに伸びたが、水不足解消には遠い。4月上旬まで雨が少ないとの予報もあり、水源確保はまさに綱渡りだ」と危機感をあらわにし、風呂の残り湯の再利用や蛇口の細かな開閉など、家庭でできる節水の継続を改めて市民に呼びかけている。
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