今秋スタートするNHK連続テレビ小説「おむすび」は「食」をテーマにしたドラマ。糸島市浦志にある「天然パン工房楽楽」も食を大切にした、こだわりのパンを作っている。
店主の石原貴さんが作るパンは、天然酵母を使用し、卵、乳製品を一切使わない。パンの一部には自分で育てた無農薬の野菜や小麦を使い、豆乳も手作りする。「できる限り手作りで」と話す石原さんは、幼い頃からアレルギー体質で、玄米や野菜を中心とした「玄米菜食」を実践し、症状が改善したことによって、食の大切さを自身の体験から知ることができたという。安心して食べられるパンを自身で焼いてみようと思い立ったのがパン作りのきっかけになった。
石原さんは、午前1時に起きて店舗やネット注文発送用のパンを作り、週1回の休みの日に農作業を行う。「農家の方やスタッフなど皆さんに協力してもらい、パン作りができています。今年から無農薬の米粉も使ってクッキーやドーナツも作っています」と石原さん。体に優しい食への挑戦は続く。
(地域特派員・柳詰紘子)