親子教室、バスなど見学
糸島市の小4~6年の親子を対象に7日と10日、水素エネルギー体験学習(九州大水素エネルギー国際研究センター主催、糸島市など共催)が、九州大伊都キャンパスで開かれ、子どもたちが次世代のクリーンエネルギーとして注目される水素について学んだ。
教室は、糸島市民と九州大などをつなぐ「いこっか事業」の一環。2日間合計で児童38人、保護者35人の計73人が参加した。
7日は同大水素エネルギー国際研究センターの西原正通教授、10日は同大工学研究院の立川雄也准教授が講師を務めた。地球温暖化の原因となり、大雨が頻発するなど気候変動を引き起こす二酸化炭素の発生を抑えるため、「化石燃料に頼らない、環境にやさしいエコな水素エネルギーの利活用が進められている」と説明。
子どもたちは、水が入ったペットボトルに重曹を加えてしっかりと混ぜ、差し込んだ2本の鉛筆の芯に電流を流し、電気分解によって水素と酸素を発生させた。次に、発生した水素と酸素が結合して再び水に戻るときにできる電気で、オルゴールを鳴らす実験に挑戦。
参加した子どもたちは、鉛筆の芯の周りにできた水素の気泡が反応してオルゴールの音が鳴ると、「水から電気を作れるなんてびっくりした」と、感想を述べていた。
講義後は、同キャンパス内の「水素社会ショールーム」や燃料電池車のほか、九州エリアで初めて導入された水素バスを見学。バスは、九州電力と同大の実証事業で昭和自動車が同大と学研都市駅間で営業運行しているもので、参加した子どもたちは「水素で車やバスを動かすことができるなんて、すごい」「未来が楽しみになった」「水素の保存方法、運搬方法を知りたい」などと感想を寄せていた。