2年ほど前から「糸島発酵お結びyuyu.」(福岡県糸島市)で、発酵玄米おむすびを提供している中山史絵さん。その店はかつて唐津街道の宿場町として栄えた前原宿の面影を残す前原商店街に構える。
独立を考え、店舗を探している時に、知り合いに相談し、出合った物件だ。内装を担当した大工さんも商店街の人から紹介してもらい、店内の壁は地域の人たちに手伝ってもらい、みんなの力で、しっくいを塗った。厨房を任せているスタッフも1年前に不思議な縁で再会し、現在一緒に働いている。
「流れに乗っていたら良いご縁がつながった」と話す中山さんだが、地域の活動に積極的に参加したり、店で使用する糸島産無農薬玄米の田植えの手伝いに行ったり、周囲の人や活動を大切にしているからこそのつながりだ。
今週から始まったばかりのNHK連続テレビ小説「おむすび」。中山さんはこのドラマにも縁を感じているという。
「私はヒロインが幼少期を過ごした神戸出身なんです。店の名前にも、ヒロインの名の『結』が入っているし、おむすびだし。実はエキストラにも参加させてもらいました。ドラマが楽しみ」と笑顔で話した。
(地域特派員・柳詰紘子)