【糸島市】地域の歴史次世代へ 子どもらしめ縄教室

大石行政区

 糸島市志摩の大石行政区では、地域の歴史を次世代に伝えるため「大石歴史愛好会」を立ち上げ、さまざまな活動を展開している。地名の由来ともなった巨石が鎮座する大石神社の、毎年恒例の大しめ縄の掛け替え行事に合わせ、2022年から地域の子どもたちを対象としたしめ縄教室を企画している。

それぞれの力作を手に笑顔の子どもたち

 しめ縄用の稲わらの準備が整った10月19日、子ども会のメンバーや住民、西南学院大学の学生たちが集まり、縄ないに挑戦した。子どもたちは「まっすぐだったわらが、縄になるとしなやかで柔らかく曲がるのが不思議!」と驚きの声をあげた。出来上がった縄を円形に整えると、白い和紙で作った紙垂(しで)を垂らしてミニしめ縄に。「飾りをつけてリースにしても」とアドバイスも。子どもたちは、自分の手で作り上げた作品をうれしそうに持ち帰った。

 住宅開発が進み、神社がない地域も増える中、同会メンバーらは「行政区外の子どもたちにも伝統文化に触れる機会を提供したい」と意気込む。

 同会メンバーの中村一茂さん(74)は大石育ち。同じくメンバーで、区長の島崎二三男さん(66)と、「つい50年ほど前はオート三輪が走り回り、天ぷら売りが家々を回りよった。その時に、農家から卵を買っていきよんなった」と昔話に花を咲かせ、談笑は尽きない。「暮らしの変化や歴史に目を向け、これからも我が町の文化財を大事にしていけたら」と講座の企画なども検討する。

行政区アドバイザーの馬場健彦さん(右)の協力も得て活動を展開する島崎さん(中央)と中村さん

糸島新聞ホームページに記事掲載

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