【糸島市】糸島八景「鶴帰月の糸島」を発売

西日本新聞セレクトモール

アーティスト、大川博さんによる本紙の風景画連載「糸島八景」で、「鶴帰月(つるかえりづき)の糸島」をテーマにした作品販売が西日本新聞セレクトモールで行われている。インターネットで通販が楽しめるショッピングモールで、電話でも受け付けている。

飛翔するナベヅルと糸島の風景を描いた8枚の連作。4枚、8枚セットでも購入できる

 連載は、月ごとにテーマを変え、糸島の風景を連作で表現。今回は、北帰行するナベヅルが糸島のさまざまな地を飛翔していく様を作品にしている。

 電子ペンで描いたデジタルペインティング。リトグラフ風に仕上げたデジタルペインティングにして額装。
100枚限定でエディションナンバーをつけ、落款を押している。

《価格(税込)》
 1枚(額装)送料込み    …1万2千円
 4枚セット(額装は1枚のみ)…3万5千円
 8枚セット(同)       …6万円4千円

ご購入の申し込み
西日本新聞セレクトモール
電話  092(558)8127(平日午前10時~午後5時)
    ※電話によるお申し込みは1月28日以降
URL  セレクトモールのウェブ

―「鶴帰月」の季節―

2月は「雁帰月(かりかえりづき)」と呼ばれることがある。冬鳥として日本に渡来した鳥が北へと向かっていくころ。大陸の玄関口である糸島は、なべ鶴が春の近づきとともに、シベリアへと帰っていく北帰行の通り道。この季節は、言うなれば「鶴帰月」でもある。

雷山千如寺の上空を、その鶴たちが力強く羽ばたいていく。この地は、いにしえに「雷山三百坊」と呼ばれるほどの繁栄期があり、修行僧が悟りを開かんと修行をしていたという。現在の同寺には、その頃の修行僧を彷彿(ほうふつ)とさせる五百羅漢像がある。

百八の煩悩を超越し悟りをひらかんとする修行する羅漢たち。仏の高弟である羅漢たちは、それぞれが個性豊かな表情、しぐさをしていて、こうあるべきではなく、最終的にはそれぞれに備わっている仏性を発揮する形をとっている。

羅漢たちの祈りに応じて雷山千如寺の御本尊である「千手観音菩薩」が顕現する姿を描いた。千の手と千の慈眼をもって人々の悩みを救うとされる。糸島の人々の願いをかなえていただいている菩薩である。

1 糸島八景・「鶴帰月」の季節

エメラルド色の玄界灘

冬の野は一面黄色に

白い鳥居の先の夫婦岩

その先に北帰行する夫婦鶴が翔ぶ

2 鶴帰月の芥屋大門 

神窟の上に拡がる青空

元寇の折、神風が神窟から吹いたという

大陸へ渡るなべ鶴に追い風のあらんことを

芥屋の港に帰帆する漁船

3 鶴帰月の芥屋の海

なべ鶴舞う芥屋の空

透明度が高く、心地いい芥屋の海岸

常緑豊かな脊振の山々。

漁の終えた漁船が静かに帰帆する

 4 鶴帰月の引津亭

天飛ぶや 雁を使に 得てしかも 奈良の都に 言告げ遣らむ

引津亭で汐待ち万葉集の歌人は里心を渡る雁に託した歌

糸島ではこの季節大陸へ渡っていくなべ鶴が飛翔する

2月の異称は「雁帰月」といわれるが、糸島では「鶴帰月」と呼ぶべき哉

5 鶴帰月の可也山

2月になると大陸へなべ鶴が渡っていく

糸島は鶴にとっては海を渡るまえの休憩所

可也山はなべ鶴にとっては最後の目印

糸島で力を蓄え、大海の上を飛翔していく

6 鶴帰月の櫻井神社

櫻井神社の楼門

その先の岩窟の神聖なる存在

神聖なる気があふれる杜

その上をなべ鶴が飛翔する

7 鶴帰月の白糸の滝

岩清水をあつめた滝

岩と水により様々な表情をつくる白糸の滝

冷たい空気が張り詰める滝

その上をなべ鶴が飛翔する

8 千手観音顕現

百八の煩悩を超越し悟りをひらかんとする修行する五百羅漢。

千手観音は千の眼を持ち、千の手で救ってくれる菩薩。

「南無観世音菩薩」と願いを唱えるとその音を観じ、すぐに救いにきてくれるのが菩薩

羅漢の願いが届いたのか千手観音が顕現す。

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この記事を書いた人

1917(大正6)年の創刊以来、郷土の皆様とともに歩み続ける地域に密着したニュースを発信しています。

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