故郷の素材使ったスキンケア商品開発
―インタビュー ブランド立ち上げ 思い語る―
糸島市出身の女優、篠田麻里子さんが肌への優しさにこだわったスキンケアブランド「yokayo(よかよ)」を立ち上げた。商品はボディソープとボディミルク。その原料は糸島の豊かな自然で育まれた素材だ。1月に帰郷した篠田さんにインタビューし、糸島にこだわったものづくりで、故郷への恩返しの気持ちを込めて地域貢献している思いを聞いた。
![](https://itoshima-np.co.jp/wp-content/uploads/2025/02/b0e5571a66ecaf6475b55818fa521021-1024x683.jpg)
![](https://itoshima-np.co.jp/wp-content/uploads/2025/02/c0f3c26ede574acf59a7602025b9f484-1024x1017.jpg)
ー子どものころ、肌のトラブルに悩まされていたそうですね。その体験が、今回の製品を生み出す原点になったということでしょうか。
「アトピー性皮膚炎にかかり、子どもの時は家族に支えてもらいながら、食べ物や肌に触れるものに、とても気をつかって暮らしていました。4年前に娘を出産したのを機に、『あのつらい経験はさせたくない』との思いが高まりました。敏感で乾燥に弱い赤ちゃんから大人まで、家族で使える化粧品づくりをしようと、そのとき思い立ちました」
ーボディソープとボディミルクには、いずれも二丈の天然温泉水と、白糸酒造の酒粕(さけかす)が使われているそうですね。
「アトピー性皮膚炎をどうにかして鎮めたくて、いろんなセルフケアを試してみました。そのとき使っていたのが温泉水と酒粕です。自然由来のものが肌にやさしいとの思いがありました。温泉水は化粧水のようにつけ、酒粕は入浴剤のようにしてお風呂に入れました。いずれも、うるおい成分があって、自分の肌にとても合いました」
ーその体験がコスメづくりに生かされた。ボディミルクには、福吉のわかまつ農園が栽培期間中、農薬・化成肥料を使わずに育てた甘夏の果皮油も使われていますね。
「甘夏は、加工する際に果皮が残りますが、それを廃棄せずに新たな価値を与えて循環させているんです。アップサイクルと呼ばれる利用法で、酒粕も同じ。もろみをしぼった後に残ったものを再利用しています。子どもたちの未来を守っていくため、健康で環境にやさしい製品づくりを心がけています。原料選びは成分の良さだけでなく、環境に対して価値が高い素材であることにも着目して選びました。こうした取り組みによってオーガニックコスメの国際品質基準であるCOSMOS認証を取得しました」
ー製品の生産も地元のピュールでされていますね。
「原料調達から生産まで、同じ地域の中で行うと、輸送で無駄なエネルギーを使わずに済みますよね。それに糸島で生産までを完結したいとの思いがありました。こうした地域にこだわった商品をつくることで、糸島は人にも環境にもやさしい取り組みができる地だと、その魅力を発信できます」
ーyokayoは、博多弁の「良かよ」から名付けたそうですね。今後は、どんな「良かよ」と感じてもらえる活動をされますか。
「『yokayo』を逆さから読むとー。『親子』ですね。子どもから大人まで、家族みんなの健康を支える暮らしに寄り添った商品をつくっていきたいと考えています」
※インタビューは1月15日、グローカルホテル糸島で行った。この日は同ホテルでRKBラジオ「ピーターの糸島大好き!いとしまにあ」の収録があり、篠田さんが出演。番組は4月27日(日)深夜0時に放送される。篠田さんのユーチューブチャンネル「篠田麻里子と。」では、篠田さんが帰郷した際の様子を収録した動画を視聴できる。
(糸島新聞社ホームページに地域情報満載)