小学校変遷や卒業生のメッセージ紹介
糸島市の前原小学校(石硯昭雄校長)が、創立150周年を祝う記念誌・郷土学習誌「まえばる」を完成させた。同小は、1874(明治7)年に開設。移転や分離を重ねて今日に至り、糸島市で最も古い歴史を持つ小学校の一つになっている。学校の変遷や各界で活躍する卒業生からのメッセージなど、子どもにも分かりやすいように写真やイラストをたくさん使って紹介。「長年にわたり、多くの人々に受け継がれてきた前原という街を正しく理解してほしい」という思いから、地域の歴史をくわしく説明している。
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石硯校長を中心とした編集委員会が、昨年3月から4カ月かけて制作した。石硯校長自身、1977年に前原小を卒業したOB。「自分が実際に体験したことや、記憶している街の変化を記念誌づくりのヒントにした。地域で聞き取りをする中で、初めて知る事実も多かった」と話す。
また「歴史を振り返ると、街と学校の変化が連動していたことがよく分かる」という。鉄道の開通や地下鉄の延伸により、街の人口が増加。子どもの数が増え続けたことで、学校の分離が行われたことも説明されている。
記念誌に掲載している資料や写真の一部を提供した、糸島歴史研究家の有田和樹さん(44)は「150年という節目に編さんされたことは意義があり、後に歴史的な資料になるだろう。紙の冊子として残されることも大事だと思う」と話した。
石硯校長は「親子で読みながら、前原の街を一緒に歩いてもらえるとうれしい。子どもが街に誇りを持ち、未来につながる夢や希望を抱くきっかけになってくれれば」と期待を込めた。
A4版52ページのオールカラー。創立150周年事業を支援した事業所や個人に寄付返礼品として寄贈し、児童や教職員などにも配布した。
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(糸島新聞社ホームページに地域情報満載)