【糸島市】SDGs/地域に根を張った活動を

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【ドクター古藤の園芸塾】 7

 新年、明けましておめでとうございます。本年も、野菜作りをはじめ、おもしろい園芸情報を発信させていただきますので、よろしくお願い致します。
 近年の温暖化現象や食料危機などを受け、生活環境を守る活動「SDGs(持続可能な開発目標)」が活発に行われてきています。当JAでは、SDGsが叫ばれる以前から「地域環境を守る」「持続的社会を作る」などの目的で、2005年より、地域循環型商品開発に取り組んできました。本紙でもたびたびご紹介もいただいていましたが、2008年の生ごみリサイクルダンボールコンポスト「すてなんな君」を皮切りに数々の商品を開発し、地域の皆様を中心に、たくさんの方々にご利用いただいております。現在、当店にて販売しています代表的なSDGs商品を一部ご紹介させていただきます。
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◎「すてなんな君ゼロ」
 生ごみを微生物の力を借りて土に戻せる究極のSDGs商品。糸島市からの購入補助支援もあり、地域ぐるみで、ごみ減量化と健康な土作りを応援。

すてなんな君ゼロ


◎「すてなんな君アロマ」
 含水分が多く、分解しにくいコーヒー粕や茶粕などを堆肥化してくれるコンポスター。


◎玄界灘産カキ殻石灰「シーライム」
 JF糸島さんや焼きガキ小屋さん、製造メーカーさんなどと協力して完成させた、海のミネラルをたっぷり含む有機石灰。糸島農産物を支えています。

海のミネラルをたっぷり含むシーライム


◎種まき専用培養土「ホープソイル」
 シーライムなどを混和した、種まき専用土。野菜や草花栽培の基礎は、健全な苗を育てることから。がっちりした苗が育つと定評です。


◎腐植堆肥「糸島よか堆肥くん」
 シルバー人材センターさんの皆さんが剪定(せんてい)された枝葉を、細かく粉砕し、長期熟成させた堆肥。堆肥特有の臭いもなく、森林の香り。土がフカフカになります。


◎九州北部豪雨被災地支援培養土「祈りの土」
 朝倉地域を中心とした豪雨被害。不要残土を細かく調整し、プランター培養土として再生。被災地復興を願う培養土です。

 私が考えるSDGsは、地域で解決する循環の輪が理想的と位置づけしています。地域の問題をアイデアで解決し、地域を潤す。例えば「シーライム」。山や田畑のミネラルが川から海へと注がれ、その海から大切にカキが育てられ、消費されたあとのその殻は、再び糸島の大地に還元され、ミネラルたっぷりの農産物という新たな命が芽生えます。たとえ小さな活動でも、地域に根を張ったSDGsこそが、互いに頑張ろうという礎になるのかなとも思っています。皆さんで糸島でしかできない「糸島流SDGs活動」をともに頑張っていきましょう。
 2023年、食と緑のための環境づくりによって、皆様の心が豊かに満たされる年となりますようお祈りいたします。


(JA糸島経済部部長補佐、アグリマネージャー 古藤俊二)糸島新聞・2023年1月1日付

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この記事を書いた人

1917(大正6)年の創刊以来、郷土の皆様とともに歩み続ける地域に密着したニュースを発信しています。

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