困窮学生らに野菜届ける
「糸島の愛とパワーをお届けします」を合言葉に、食品ロスを見直す活動に取り組んでいるJA糸島女性部(波多江優子部長)が、全国の優れた食育活動をたたえる第9回食育活動表彰(農林水産省主催)で、大臣賞に次ぐ消費・安全局長賞(教育関係者・事業者部門 農林漁業者等の部)を受賞した。6月23日、波多江部長ら4人が糸島市役所を訪れ、月形祐二市長に受賞を報告=写真。波多江部長は「皆さんのご協力があったればこその受賞」と喜んだ。

同活動は2021年、コロナ禍で活動が制限される中、余った食料品を募り、食事に困っている人に届ける「フードバンク糸島Happiness(ハピネス)」の活動に賛同。「糸島でも食べることに困っている子どもがいると聞いた。できることからはじめよう」と思い立ち、取り組んだのがきっかけ。
地元の生産者や家庭から提供された野菜や食材などを無償で子ども食堂や九州大の学生、留学生らに提供するフードパントリ-を続けており、22年度は約20トン、23年度は12トン、24年度は11トンが集まった。22年には「自分たちで作った新鮮な野菜を届けたい」との思いから、女性部メンバーを中心に畑で野菜を育て、収穫したブロッコリーや大根、タマネギなどを九大生に届け、喜ばれた。
波多江部長は「女性部だけじゃ難しいけど、青年部さんや組合員さん、職員さん、市民の皆さんも家庭菜園で食べきれない野菜を持ってきてくださる。活動の輪が広がっていることがうれしい」と目を細め、「天候不順とか肥料の高騰とか農業を取り巻く環境は厳しいけど、この活動を末永く続けていければ」と語った。
(糸島新聞社ホームページに地域情報満載)