いとしまハローピースアクトは、糸島市や福岡市の子どもたちを中心に、毎年8月に平和をテーマにした劇を上演しています。平和劇では、子どもたちが自ら学び考えることで、戦争や差別の悲惨さ、平和の大切さを伝えています。
今年の公演は8月9日、糸島市前原東の伊都文化会館で「とうちゃんのピアノ~或(あ)る子どもたちの話~」を上演します。広島県には、戦争を経験した「被爆ピアノ」が数台残っています。戦前・戦後そして現代。そこには、同じように過ごしている子どもたちの姿がありました。ピアノが見つめてきた戦争を子どもたちとともに伝えます。

平和学習の一環として、6月7日、長崎へフィールドワークに行きました。原爆資料館では、原爆の脅威や被害についての展示がありました。11時2分で止まった時計、丸焦げになったお弁当、階段に残る影。どれもショックな内容でしたが、実際に起こったことです。この事実から決して目を背けず、向き合い続けることで戦争の悲惨さ、平和の尊さを伝えていくことを改めて決心しました。

いとしまハローピースアクトは、今年度から22歳の伊藤迪佳が代表に就任し、新体制となりました。代表の伊藤は、4歳から平和劇で育ってきました。私たちには、平和のバトンを受け継ぎ、次の世代へつないでいく使命があります。ぜひ、舞台を見に来ていただき、皆様とともに平和について考えていきたいと思っています。
「戦争は、今の『あたりまえ』をすぐに壊してしまう。小さな差別やいじめが戦争の火種になってしまうかもしれない。だから私たちは、小さな違和感を無視せず、おかしいと思ったことはおかしいと声を上げる必要があります。私たちは、戦争のことを知り、平和について考える必要があります。私たちは、戦争の怖さや悲しさを伝えていく責任があります。あやまちは繰り返しませぬから。『世界の平和は子どもから。』(2024年いとしまハローピースアクト舞台より)」。
(ハローピースアクト・伊藤朋佳)
(糸島新聞社ホームページに地域情報満載)