【糸島市】“九大生が聞く!!ビジネス最前線 in糸島”中小企業ならではの挑戦

明和製作所㊦  社長 生野 岳志さん(63)

 このコーナーは、九州大学のインターン生が糸島エリアで活動している企業や団体を取り上げ、魅力を紹介しています。共創学部3年の加藤千穂が前回に引き続き、さまざまなモーターを造っている明和製作所社長の生野岳志さん(63)に新たな挑戦として取り組んでいる事業についてうかがいました。

測定室で試験用モーターを持つ生野社長

-昔から製造されている工具用モーター以外に、どのようなものを造られているのですか。

 「以前は、工具用モーターがほとんどを占めていましたが、現在は3割ほどで、発電所などで使われるモーターが3割ほどになっています。ブレーカーの役割を持つ遮断器では主要電機メーカーの大部分に採用され、日本でトップシェアを占めています」

-産学官連携にも力を入れていますね。

 「九州大学と共同で、白糸の滝に小水力発電機を設置しています。また、以前は糸島市の協力のもと電動バイクの電池交換システムを糸島の各地に設置する実証実験も行いました。現在、電動車両の開発は関連会社のMEGMで行っています」

-いま取り組まれている新規事業についてお聞かせください。

 「工具用の整流子モーターから新用途向けブラシレスモーターへの転換をすすめています。現在は主に農業機械や小型工事車両などに使われていますが、長時間飛行ドローン用なども想定した、高効率アモルファスモーターの開発を他社との連携事業で進めています。多くの製造が中国で行われるようになった中で、現在でも経済複雑性(どれだけ多様で高度な製品を提供できるか)という観点では日本が1位となっています。私は、日本の製造業は、メジャーな製品だけではなく、そこでしかできないニッチな製品をつくることで生き残ってきたのだと考えています。当社でもニッチとメジャーの中間に位置するようなものづくりを今後も続けていきたいです」

EV試験スロープを設置した時の様子

取材を終えて

 モーターづくりの製造業を通してビジネスについて学ぶことができました。企業のさまざまな挑戦、精密なものづくりによって日常が支えられていることを知りました。

糸島新聞社ホームページに地域情報満載)

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この記事を書いた人

1917(大正6)年の創刊以来、郷土の皆様とともに歩み続ける地域に密着したニュースを発信しています。

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