【糸島市】米の生育 おおむね順調

JA糸島 「昨年に比べて出来は良い」

 朝晩ようやくしのぎやすくなり、田んぼでは黄金色の稲が頭を垂れる。台風を避けて夏に収穫する早期米はすでに収穫を終え、いまは普通期米の刈り取りが本格化。今年の夏も酷暑に見舞われたが、JA糸島の担当者によると「今年は梅雨明けが早く、田植え後は水不足で推移したが、8月の豪雨を境に適度な雨が降り、生育はおおむね順調。高温障害による品質低下は見られるが、少雨だった昨年に比べ出来は良い」と話す。待ちに待った白く輝く新米が、いよいよ食卓へ届き始めた。

頭を垂れ、風に揺れる稲穂

 糸島市によると、作付面積は昨年より増加。内訳も変化し、飼料用米などから主食用米への転換が進んだ。市農業振興課の担当者は「米作りでは経営が厳しい状況が続いてきたが、近年は価格が持ち直し、作付け増加につながっているようだ」と説明する。

 一方、現場ではカメムシによる被害や「熟した稲の匂いを嗅ぎつけてやってくる」というイノシシの食害など課題も控える。肥料や資材の高騰、猛暑による新たな病虫害への薬剤散布、イノシシなどの獣害対策の電気柵や金網設置など、農家の負担は増える一方だが、価格の改善が農家を支え、地域の「農ある風景」を守る力となっている。消費者にとっては、秋の恵みである新米を味わえる喜びの季節が始まった。

糸島新聞社ホームページに地域情報満載)

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