
収穫を待つ黄金色の田んぼを縁取るように、真紅のヒガンバナが帯を描く「ヒガンバナロード」が、糸島市加布里や千早新田などの田んぼにお目見えした。最も長いところではおよそ350メートルにわたる。
加布里農区のメンバーが中心となり2014年から21年まで、国の交付金を活用した田園景観保持事業の一環としてヒガンバナを植えてきた。地域の漁業者、老人クラブや子ども会などの協力を得ながら、市道沿いなどに少しずつ植えてきた。22年からは農区メンバー5人が中心となり、手入れを続けている。
メンバーの1人、楢﨑英昭さん(72)は「これまでの取り組みが実を結んで、今年はなかなか圧巻の景色となった」と目を細めた。
今年のヒガンバナは、お彼岸を過ぎた9月末頃から見頃を迎えた。日平均気温が20~25度付近になると開花適温とされるが、今夏の猛暑で地中に潜んでいた花芽が、涼しさを待って一斉に芽を出したという。
黄金の稲穂と真紅の花々が秋の深まりを告げている。
(糸島新聞社ホームページに地域情報満載)