国登録有形文化財 椛島家住宅
2019年度に国登録有形文化財となってから、江戸期以降の住宅様式の美を皆様に楽しんでいただこうと、大広間などでさまざまな日本の伝統文化行事を催してきました。登録の主旨は住宅そのものであり、建築内容、総合的に構成された空間と建築様式及び建築技術の高さを評価されました。また、小さな建具、襖(ふすま)、仕切など日常生活に関わるところまでも、極限まで合理性と美を構築しています。故(ゆえ)に、住宅そのものを部屋ごとに見学していただきたく「古民家美術館」としました。各部屋の装飾や雰囲気をゆったりとした時間の中でお楽しみください。

さらには、屋外の銚子塚古墳を借景とした庭園があり、南門より入って右側にあるお御堂では祈りの廻向(えこう)の感謝の気持ちを表現しております。こちらは出入り自由となっておりますので、ごゆっくりお過ごしください。
11月1日~12月10日の午前10時~午後3時、一般公開を行います。期間中、禅僧の墨蹟(ぼくせき)、手鑑(てかがみ)、文人墨客(書画を描く風流人)の南画(江戸時代中期以降に日本で発展した絵画様式)を展示する「墨蹟展」を開催します。また、日本の伝統スポーツ、相撲の文化である関取の書を展示します。戦後まもない頃の「双葉山」「男女川」「前田山」などの羽織書も堪能できます。
古人の書や言葉を認識できると、生きるための財産となることでしょう。
※椛島家住宅のホームページ
(椛島家住宅 古民家美術館館長 椛島禅徹)
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(糸島新聞社ホームページに地域情報満載)
