農産物直売所「雉琴の市」
「いらっしゃいませ~。私たちが作った『みらい米』です!」。糸島市飯原の農産物直売所「雉琴(きじこと)の市」の店頭に、元気な子どもたちの声が響いた。長糸小学校の6年生が2日、毎年全校で取り組んでいる米作りで収穫したお米を同店で販売した。

この日は毎年恒例の「新米祭」。店内では、おみそ汁や漬物とともに、長糸産米のご飯の試食も行われた。訪れた人たちは「甘くておいしい!」と笑顔を見せ、次々とお米を手に取った。
今回の販売は、来年6月で閉店予定の「雉琴の市」との最初で最後のコラボレーション。起業家教育の一環として、1996年から続く店の歴史や地域との関わりなどを店主・西玉枝さんから学び「何か自分たちにできることを」と考えて実現した。
児童たちはネーミング部やポスター部などに分かれて準備。米作りを支えてくれた地域の人に取材し、「長糸のお米のおいしさが未来までつづきますように」との思いを込め、校区キャラクターの名前から「みらい米」と名付けた。
収穫したお米のうち約150キロを、2キロや5キロの袋に詰めて販売。「私たちの気持ちが入っています!」と積極的に声をかけ、売れ行きは好調。午前中には全て完売した。
引率した久富暁教諭は「ごっこ遊びではなく、実際に販売して得た資金を地域のためにどう使うかを今後話し合う予定。貴重な体験の場を提供してくださった西さんに感謝している」と話した。
(糸島新聞社ホームページに地域情報満載)
