さいとぴあでフェスティバル 講演や講談、資料展示 〜15、16日〜
女性解放運動家で、糸島郡今宿村出身(福岡市西区)の伊藤野枝(1895-1923)の没後100年に合わせ、野枝のわずか28歳という駆け抜けるような生涯を振り返り、今の社会を見つめ直す機会にしようと、講演、講談など多彩にイベントを行うフェスティバルや、オリジナル制作の舞台が福岡市で相次いで開かれる。自由を求め、決して権力に屈することなく、自分らしさを貫き通した野枝の生きざまを感じ取ることができる。
伊藤野枝について、さまざまな視点から迫る「伊藤野枝100年フェスティバル」(伊藤野枝100年プロジェクト主催)が15、16日、福岡市西区西都のさいとぴあで開かれる。
講演は、野枝の育ての親といえる叔父の代準介が残した自叙伝をもとに「伊藤野枝と代準介」(弦書房)を著した矢野寛治さん(15日午後3時半)と、野枝の魅力を伝える創作や評論、書簡を収録した「伊藤野枝集」(岩波文庫)を編さんした森まゆみさん(16日午後2時半)が行う。
講談(16日午後1時半)は、神田紅さんが書き下ろしの新作を演じる。16日午後4時からは神田さんや、郷土史家の大内士郎さんらによる座談会を行う。資料展示もあり、野枝と暮らしを共にして活動した無政府主義者、大杉栄が警察に拘禁された時、野枝が内務大臣の後藤新平に送った抗議の書簡の写しを見学できる。
チケットは、2日間通し券(前売り)3千円、16日午後券(同、講談・講演など)2千円など。
問い合わせ
事務局 = 092(712)5297