昭和の糸島#426

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白糸滝周辺を観光地化   昭和35年5月

 前年の夏場は涼を求める人たちが多く訪れ、すっかり山の観光地として内外に知られるようなった前原町の「白糸滝」の周辺に、今年は宿泊施設や飲食の施設もでき、さらなる観光客増が期待されている。


 滝の近くにある不動尊とは別に、大師堂が建てられた。滝の少し下には、簡素な造りながら「白糸水たき」という料亭が完成、渓流の上にせり出した座敷は百人ほどの宴会ができるという。この年の「滝開き」が5月23日に行われた後から営業を始めている。水炊き一人前が二百八十円という低価格だった。


 このほか、小蔵(白糸集落)では、共同浴場の隣に木造二階建ての大きな建物を建設していて、関係者の話では「宿泊もできる山のホテルのような施設」だという。


 白糸の滝開きは以前、獅子舞岳山開きと併せて行われ、昭和34年には白糸滝の新名物として「そうめん流し」が始まった。また、同年12月の「白糸寒みそぎ」(当時は「小蔵熊野神社の水垢離」と呼ばれていた)には、フランスから行事の撮影に来た。

 

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