物販、体験、餅まき 総力挙げ魅力発信
市民が一丸となって盛り上げる第11回糸島市民まつりが9月30日、1日に、市交流プラザ志摩館前・広場などで行われた。
同まつりのサブタイトルは「糸島らしさと子どもたちの笑顔」。10年続けたグルメグランプリに代わり、今回は伊都國百貨店と称し、食や特産品ブースが49店舗、市内事業者のアンテナショップ7店舗やキッチンカー14台も並んだ。
隣接する志摩中央公園プロムナードのわんぱく体験コーナーには、メダカすくい、けん玉、丸太切りコーナーなど親子で楽しめるブースが充実。市民活動を紹介するコーナーもあり、総力を結集して市の魅力を発信した。
糸島左官業組合は、セメントの球に、色粉を溶いたしっくいを塗りつけ、磨いてピカピカの球を作るコーナーを準備。陶器製の小さなカップなどで円を描くように表面をなでて磨きをかけると、表面の凹凸がとれ、水色や茶色に塗り重ねたしっくいがまだら模様に現れ、宝石のように仕上がる。子どもたちは、しっくいを薄く塗りつけたり、磨いたりの手作業に没頭した。
会場のあちこちには体操服姿の中学生も見られた。志摩、前原、前原西中学校から2日間で延べ90人程の生徒がボランティアで参加し、アンテナショップの販売の手伝いや受付など、大人に交じり活躍した。ドーム型のトランポリン「いとごんのふわふわ」で、受付を担当した柴田憲人さん(14)は「ボランティアは初めて」だったが、遊園地のスタッフさながらにこやかに子どもたちを誘導。子ども同士がぶつかって鼻血が出たというアクシデントにも慌てることなく対応した。「子どもを含んだ地域一体の視点を大事にして開催した。生徒らは地域の人と接するいい機会となったのでは」と渕上俊英実行委員長はほほ笑んだ。
閉会式では、吉岡愛一郎振興会会長が無事の開催への感謝と、会場中を走り回り祭りをつくりあげた実行委員へのねぎらいの言葉を述べた。会場の一画でつきあげたばかりの餅、約3200個がまかれ、舞台前は大いににぎわった。