竹の力で地域盛り上げ
火山竹灯籠祭「竹火(たきび)」が9月23日、志摩稲留の火山薬師瑠璃光寺境内で行われた。竹山の管理と地域おこしを目的に、地域住民、九州大学の学生、火山でキャンプ場を運営する企業の3者でつくる実行委員会が主催。
稲留の前行政区長・吉村光治さんは「竹山を管理する地域住民は高齢化していて大変。竹を減らし、有効活用したい」と考えた。会場には竹の流しそうめん、竹灯籠、竹サウナ、竹のチェーンや竹ののれんなど竹ざんまい。大量の竹の切り出しには若い大学生たちが力を発揮した。
大学で合意形成論を学ぶ一環で企画から関わった学生は22人。リーダーの山口大智さん(23)は「今日まで、多くの関係者の思いを一つの形にするのに苦労した。家族連れも多く、人出が想定以上でうれしい」と盛況ぶりを喜んだ。学生が中心となり、子どもが楽しめる竹クイズや竹灯籠を作るワークショップも行われ、普段は凛とした静けさが魅力の火山もこの日は多くの人でにぎわった。
日が落ちたころ、境内から本殿までの道や階段に並べた数百個の竹灯籠に点火。市街地の夜景を背景に、美しい灯籠が浮かび上がった。
ママトコラボ取材班 南 明日香