【糸島市】「おいしい!」ご飯に笑顔

一度に入らないので食事は3回に分けて提供する

前原南コミセンで「みなみん食堂」

「おいしい!」。菜っ葉入りのおにぎりや具だくさんのおみそ汁を食べ、友達と顔を見合わせてにっこり。

 糸島市の前原南コミュニティセンターで、【みなみん食堂】おむすびころりん会(前原南こども食堂)が開かれている。大人、子ども、スタッフ合わせて85~90人が集い、市内外の農家や企業から支援を受けた食材で作ったご飯を一緒に食べ、季節の工作などをして楽しむ。

一度に入らないので食事は3回に分けて提供する

 11月25日、同食堂を訪ねてみた。調理室の大鍋で野菜がコトコト煮え、5升炊きのガス釜からはあたたかな湯気。エプロン姿の5、6人のスタッフが慌ただしくお昼ご飯の準備をし、調理室横の部屋では、中高生スタッフ数人がおしゃべりをしながらせっせと工作の下準備にいそしんだ。正午過ぎには、兄弟や友だち、家族そろってなどでやってきた人から順番に座り、できたてのご飯を頬張った。みなみん食堂は、同校区で駄菓子屋「そらいろのいえ」を経営する山道麻妃さんが主催し、地域で活動する女性らが調理を担い、中高生が運営のサポートをする。

前日にいただいた季節の野菜をみて、メニューを即座に考え調理するスタッフ

 2018年にお店を始めた山道さんは、かねてから子ども食堂への思いを温めていたが、店に通う子どもの姿や声に背中を押され、「おむすびを一緒に握って、おみそ汁と食べることができたら」と19年、みなみん食堂をスタートさせた。お腹が満たされたら、季節の工作をしたり、絵本の読み聞かせをしたりして一緒に過ごす。

 何度か通ううちに「何か手伝えることがあれば」とスタッフになってくれた保護者や、小学生だった子が中高生になって手伝ってくれるようになった。食材支援の輪も広がり、おかずも増えた。

 新生児を抱えて、上の子の手を引いてやってきた母親が「人が作ってくれたご飯を食べたのは久しぶりです」と涙を流したことも。「地域で一緒に子育てをしていきたい」。山道さんは保育士時代に感じた保護者の本音や様々な境遇に思いを馳せ、これからも地域の子どもに寄り添っていく

 参加費小学生100円、大人200円。
 問い合わせ=みなみん食堂公式ライン

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この記事を書いた人

1917(大正6)年の創刊以来、郷土の皆様とともに歩み続ける地域に密着したニュースを発信しています。

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