夏の使者「カメ子」12年連続の来訪

器に入ったさまざまな刺し身をおいしそうに食べるカメ子。糸島市志摩小金丸の庄島安子さん方で夕食にご相伴

糸島市志摩小金丸の庄島安子さん(75)方に、今夏も野生のニホンイシガメが餌を食べにやってきた。庄島さんがカメ子と名付けたカメは、2011年から毎年夏になると訪れるようになり、今年で12年目。最初は勝手口の網戸から入ろうとする姿を見て、「まあ、かわいい」と入れてやったのが始まりで、餌を与えるとおいしそうに食べ、しばらくすると帰っていった。


 以来、毎年夏になると訪れるようになり、餌の好みもだんだん分かってきた。「魚の刺し身が好きで、大好物はマグロ。このほかにもサーモンやタイなどもよく食べる」そうだ。今年も餌を冷蔵庫に準備し、「まだ来んね」と待っていたので家族は大喜びだ。


 今年は、昨年より2週間ほど遅い14日午後6時過ぎに現れた。その後16日と17日にも夕食時に訪れた。家の横を流れる小川から上がってきて、勝手口の網戸越しにカメ子の姿が見えると、庄島さんは、扉を開け、カメ子を迎え入れた。


 庄島家にとってカメ子は、夏に帰省してくる家族のような存在になっている。いつものように、約15分で食事を済ませて満腹になると、また勝手口から外に出て、元来た道を小川の方へとごそごそと帰っていく。


 今年も数日おきにカメ子がやってくるはずで、餌の刺し身を用意して待つ日がしばらく続く。安子さんは「カメ子の訪問が家族の夕食時間帯と重なると、私たちが食べる間もないほど忙しくなります」と、笑顔で話している。

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